東京ディズニーリゾートの入園料が、ついに1万円を超えました。「高すぎる!」と思った方は、ディズニーの「3つの狙い」を見落としているかもしれません。実はディズニーにとっては今回の値上げで顧客離れが起きることも想定内なのです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
東京ディズニー「1万円超え」は
単なる値上げではない
東京ディズニーリゾートが今年10月から入園料を改定するのですが、大人の1日券(1デーパスポート)の料金を、最高で1万900円に設定したことが話題になっています。
この値上げは少なくとも投資家には好感されたようで、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの時価総額は、ついに10兆円を超えました。
とはいえ、東京ディズニーリゾートは過去10年間ですでに7回もパスポート料金を値上げしています。東京ディズニーランドの場合、バブル当時は4200円でした。この35年間で2.6倍に値上がりしたことになります。
バブル当時に20代だった私の視点で言えば、当時はすべての若者をとりこにしていたのが東京ディズニーランドでした。ところが1万900円となれば、「すべての若者を」とはいかなくなります。
この値上げ、いったい全体正しいのでしょうか?