「投資の神様」とも評されるウォーレン・バフェット氏が、日本の5大商社株の投資比率を増やすことを表明した。さらに、バフェット氏は5大商社以外の日本の投資先にも関心を持っているという。バフェット氏は、なぜ日本株を“買い”だと評価しているのだろうか。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
“投資の神様”ウォーレン・バフェット氏が
5大商社への投資比率を増やすと表明
投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が来日して、これまで投資してきた日本の大手総合商社5社(5大商社)への投資比率をさらに増やす意向を表明しました。大手総合商社とは、三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事の5社です(4月12日の時価総額順)。
バフェット氏は2020年に、日本の5大商社の株式をそれぞれ5%取得したと公表しています。今回の来日で、その保有比率が7.4%まで増えていることと、今後さらに増やして9.9%まで投資していく方針を表明しました。
このニュースを受けて、日本の株式市場では5大商社株が上昇しました。理由は明確で、日本の投資家は「バフェット氏は、5大商社株はまだ割安であり、かつ長期にわたって成長すると見ているのだ」と考えたからです。
一方で、今回の来日でバフェット氏は5大商社以外の日本の投資先にも関心を持っていると語っています。
この記事ではバフェット氏の投資方針を紹介しながら、なぜバフェット氏が日本株を買いだと考えているのかについてまとめてみたいと思います。