20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)
大阪府立大と大阪市立大が合併し、学生数約1万6000人の全国最大規模の公立総合大学となった。1学域、11学部、15大学院・研究科が設置され、キャンパスは元・市立大学の「杉本キャンパス」、元・府立大学の「中百舌鳥キャンパス」をはじめ、2025年に開設予定の「森之宮キャンパス」など7つのエリアに及ぶ。2022年4月入学生から「大阪公立大生」となったが、2回生以上は「全く実感がないし、何も変わらない」「システムだけ無理矢理統合した結果全員パニック」「学祭もそれぞれ別で開催」とのこと。森之宮キャンパスで全学の基幹授業が行われるようになれば、本格的に交流が始まるのだろう。新キャンパス開設に向けて新駅も設置される予定だ。
杉本キャンパス
快速は停まらない杉本町駅の東に位置する。キャンパスはコンパクトで、学部棟、学生ホール、学食、体育館といった施設が徒歩で移動しやすい範囲内に点在。地上10階、地下3階建ての学術情報総合センターは、蔵書数250万冊あまりの図書館フロアと充実した情報処理教育システムを備えたマルチメディアゾーンなどからなり、屋上庭園やレストランもある。「キャンパス周辺にカフェとチェーン店がない」「『頂』の焼きそばなど、飲食店はどこも美味しいがガッツリ系」。
中百舌鳥キャンパス
最寄り駅の近くには小さな商店街があり、大学周辺には点々と定食屋や居酒屋などが営業。約47万haと広大な敷地を持つキャンパスには高度な研究・教育施設をはじめ、農場や果樹園、馬場などがあり、移動には自転車が欠かせない。「広いわりに屋内で勉強できるスペースが少ない。ベンチは多いが雨の日は困る」(工学部生)ようだ。