新型コロナウイルス感染症と中国南部の国境沿いに築かれた巨大な障壁によって、ベトナム人女性・少女らの中国への人身売買は実質的に停止していた。多くの場合、女性の売り買いは中国人男性と強制的に結婚させることが目的だったが、最近そのような人身売買が再開された兆候が多く見られる。6月、中国南部・広西チワン族自治区にあるベトナム国境沿いの小さな町、靖西で、7人乗りSUV(スポーツ用多目的車)が崖から転落した。中には14人がすし詰め状態になっており、11人が死亡した。ベトナムのメディアは犠牲者が全員ベトナム人だったと報じた。人権団体によると、彼女たちは人身売買で中国に連れてこられた可能性が高い。靖西の地元当局は人身売買の疑いで事件を捜査していると述べた。