今年1月、社長交代の会見後に握手するキヤノンの御手洗冨士夫会長兼社長CEO(右)と次期社長の小川一登副社長 Photo:JIJI
今年1月、キヤノンの御手洗冨士夫会長兼社長CEO(最高経営責任者)が、社長職を小川一登副社長に譲ることを発表した。御手洗氏は、30年にわたってキヤノンの事実上のトップであり続けたカリスマ経営者だ。この間、キヤノンはどれくらい成長を遂げたのか。キヤノンの企業価値の変遷を、ライバルの富士フイルムホールディングスと比較しながら徹底分析する。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
キヤノンのトップを30年続ける御手洗氏
企業価値で“宿敵”富士フイルムと明暗
今年1月、キヤノンが社長交代を発表した。3月27日の株主総会を経て、会長兼社長CEO(最高経営責任者)の御手洗冨士夫氏は会長CEOとなり、次期社長には小川一登副社長が就く予定だ。
御手洗氏は1995年の社長就任以降、時には会長と社長を兼任しながら、30年にわたってキヤノンを率いてきた。NECや東芝の子会社を買収するなど、次々と手を打ってキヤノンの業容を拡大させた功績は誰もが認めるところだ。
では、実際のところ、キヤノンはこの30年間でどのくらい企業価値を向上させているのだろうか。
ダイヤモンド編集部では、御手洗氏が初めて社長に就任した95年度から2024年度までの30年間の時価総額の推移を追った。カメラや複合機、医療機器など幾つもの分野でしのぎを削る富士フイルムホールディングス(HD)と比べると、両社の間で明暗が分かれていることが判明した。95年度の両社の時価総額はほぼ同じだが、その後は全く違った成長曲線を描いているのだ。
富士フイルムHDは、古森重隆氏が約20年にわたって会社を率いたことで知られる。御手洗氏と古森氏、ライバルといわれた両氏の在任中の企業価値は、どう変わっていったのだろうか。
次ページでは、「キヤノンのカリスマ」御手洗氏の功績を、時価総額の推移などから徹底分析する。







