インフレ・円安の時代に入った今、資産を預金だけで持つことはリスクがあり、おすすめできない。「先行き不透明な時代」には、これまで投資に無縁だった人も資産を守り・育てるために資産運用を始める必要がある。このままではあなたの現金の価値が下がる! インフレ・円安からお金を守る最強の投資』(朝倉智也著、ダイヤモンド社)が発売された。本書は、投信業界のご意見番が新しい時代を乗り切る「究極の運用法」をアドバイスするお金の入門書。大切なお金を守り増やすためには、どうすればいいのか? 本連載では、特別に本書から一部を抜粋・編集してその要旨をお伝えしていく。

【投資のプロが教える】おすすめ2本の国内小型株ファンドの構成銘柄は?Photo: Adobe Stock

MHAM新興成長株オープン「愛称:J-フロンティア」(アセットマネジメントOne)

 前回紹介したもう1本のファンド「J-フロンティア」は、高成長が期待できる新興企業の株式を中心に投資するファンドです。

 新興企業とは、「創業25年以下または上場後10年以下の企業」を目安としています。今後の成長に目を向けて銘柄を発掘しているので、中長期で積極的に運用するお金を投資するのであれば、おもしろい選択肢になりそうです。

 このファンドは過去10年のトータルリターンが年率20.79%で、カテゴリー平均を4.29ポイント上回る高い運用実績があります。シャープレ0.95で、カテゴリー平均を0.13ポイント上回っています。信託報酬は年率1.87%です。

2本のファンドの構成銘柄は、これ

 2020年からの2年間は株式相場が好調に推移したため、日本株は全般にパフォーマンスが良く、過去10年のトータルリターンを見るとTOPIXは10.02%、日経平均株価も11.94%でした。そのような相場環境であることを前提としても、ご紹介した2本の国内小型株ファンドの好成績ぶりは目を引くものがあります。

 具体的に、2本のファンドがどのような銘柄に投資しているかを見てみましょう。下図は、それぞれのファンドの組入上位10銘柄です。

(※本稿は『インフレ・円安からお金を守る最強の投資』の一部を抜粋・編集したものです)

朝倉智也(あさくら・ともや)
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、1995年米国イリノイ大学経営学修士号(MBA)取得。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。1998年モーニングスター株式会社(現 SBIグローバルアセットマネジメント株式会社)設立に参画し、以来、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。SBIホールディングス株式会社 取締役副社長を兼務し、SBIグループ全体の資産運用事業を管掌する。主な著書に『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『「iDeCo」で自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。