日本と韓国は、米国が打診していたアラスカ州の液化天然ガス(LNG)プロジェクトへの参加を拒否した。同プロジェクトは総額440億ドル(約6兆2100億円)となる見通しで、米国で過去最大規模のエネルギー投資になるとみられている。日韓の不参加は、ようやく進展が見られた同プロジェクトの先行きに影を落としている。米政府はアラスカ州からのガス輸出について、アジア諸国にとってロシア産ガスの穴埋めになり、世界の安全保障の強化につながるとしている。この「アラスカLNG」計画は、北極圏の北にあるガス田からアラスカ州南部まで全長807マイル(約1300キロメートル)に及ぶパイプラインを建設し、そこから日本や韓国などのアジア各国に天然ガスを輸送するというもの。4月に米エネルギー省の承認を得ており、2030年頃の操業開始を目指している。