バイデン米政権は、中国、ドイツ、カナダから輸入する製缶用金属材料に関税を課すことを17日発表する。食品会社は一部の缶詰食品の値上がりを招くとして反発している。米商務省は、これら3カ国の鉄鋼メーカーが米国内で不当に安い価格でブリキ製品を販売していたことが調査で明らかになったと説明。関税を課す正当な理由があるとの見方を示した。中国製品には輸入価格の122.52%と、3カ国の中で最も高い関税を課す。米政府関係者によると、中国共産党からの独立性を証明する調査への協力を同国企業が拒否していることが、税率に一部反映されているという。来年1月の最終決定まで税率は暫定的なものだが、鉄鋼・工業製品大手ティッセンクルップを抱えるドイツに対する税率は7.02%、欧州鉄鋼大手アルセロール・ミタルの子会社アルセロール・ミタル・ドファスコを擁するカナダは5.29%と、いずれも中国よりも大幅に低い関税の適用が検討されている。