中国は、ロシア経済を下支えし、ウクライナでの戦争を助ける上でますます重要な役割を果たしている。ロシアにさまざまな物品を輸出しており、その中には半導体や塹壕(ざんごう)を掘る掘削機など軍事転用可能なものが一部含まれていることが、最近の貿易統計で明らかになった。中国は、経済制裁で打撃を受けたロシアが必要とする製品や部品の多くに関して最大の供給源となる一方で、ロシア産石油・ガスの買い手にもなっている。中ロの強まりつつある経済関係は、西側諸国による中ロ封じ込め策と両国の指導者が呼ぶものに団結して対抗する取り組みの中心となるものだ。先頃発表された中国の貿易統計によると、今年1~7月の対ロシア貿易総額は前年同期比36%増の1340億ドル(約19兆5400億円)となり、ロシアは貿易相手先としてオーストラリア、台湾に次ぐ。内訳を見ると、エネルギーや自動車、電子機器の取引拡大が、中ロの2国間経済関係強化の原動力となっている。