「遅かれ早かれ暴落が来る。そして、それはすさまじいものになる可能性がある」  このような弱気予測は、2023年には拡散しにくだろう。しかし、1929年のブラックチューズデーの数週間前にはセンセーションを巻き起こした。大暴落の予兆となる株価の一時的な急落が発生し、その現象は後に「バブソンブレーク」と呼ばれるようになった。  米国は大恐慌に陥ろうとしていたが、著述家のロジャー・バブソンは時宜を得た予測で名声と富を獲得。大学を設立し、大統領選にも出馬した。彼が1927年と1928年にも問題を予測し、後に回復の予測を早まったことを覚えている人はほとんどいないだろう。