韓国で長く読まれている勉強の本がある。日雇い労働をしながら4浪の末、ソウル大学に首席で合格した『勉強が一番、簡単でした』(70万部)。韓国では「受験の神」と称され、勉強に携わるもので、その名を知らない人はいない。日雇い労働者からソウル大学首席合格者になるまで、人生の大逆転を成し遂げた、韓国で知らない人はいない奇跡の物語。読後、モチベーションが高まり、勉強したくなる自分に驚くはず。超ロングセラー本『勉強が一番、簡単でした』から、その驚くべき内容を紹介する。
教科書を読んで喜びを感じ、問題を見て感銘を受ける
ある日、国語の問題集を見ていたら、問題文に徐廷柱〔1915-2000 詩人〕の「帰蜀途〔死別した最愛の人への恋しさをホトトギスの鳴き声に託して詠んだ詩〕」という詩が出てきた。
もちろん、私はこの詩を読むのは初めてだった。1行1行、集中して読んでいった。そして天の果てへと旅立った愛しい人を呼ぶ部分で、ぐっと喉が詰まるのを感じた。肌があわ立つような感動だった。いまもこの詩を思い出すと、広い秋の空へ何か大切なものが飛んでいってしまったような感じがして、胸がひりひりしてくる。
地理の教科書を読んで喜びを感じ、国語の試験問題を見て感銘を受ける。そう言うと変に思われるかもしれないが、当時は勉強が本当に面白く、満足感を与えてくれたのだ。
だから私は独立運動家の金九〔1876-1949 上海に亡命し、大韓民国臨時政府主席として活動〕先生の「お前の念願は何か、と神から聞かれたら、私はためらうことなく『大韓の独立です』と答えるだろう」という言葉をまねて、ひとりつぶやいたものだ。
「この世で一番面白いことは何か、と誰かから聞かれたら、私はためらうことなく勉強だと答えるだろう」
(本原稿は70万部のベストセラー『勉強が一番、簡単でした 読んだら誰でも勉強したくなる勉強法』から一部抜粋したものです)