米国とウクライナの当局者は数週間前から、遅々として進まないウクライナの反転攻勢を復活させるための戦略や戦術を巡り、水面下で激しい議論を交わしている。米軍当局者はウクライナに対し、欧州同盟国の基地でウクライナ兵が受けた諸兵科連合訓練の戦術に立ち戻るよう求めている。ロシアの防衛線を突破しアゾフ海に到達するために部隊を集中配置する戦術だ。ウクライナはここ数週間で若干の調整を行ったが、冬が始まるまでの限られた時間で対ロシア戦争の形勢をどうやって逆転するかを巡り、米・ウクライナ両国は対立したままだ。ある米当局者によると、ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー総司令官(大将)は米国側とのやりとりの中で、「あなたがたはこの戦いの本質を理解していない」と応じた。さらに第2次世界大戦のドイツとソ連の大戦車戦に言及し、「これは内乱鎮圧でない。クルスクの戦いだ」と付け加えたという。
米・ウクライナ、反攻戦略めぐり対立
ロシアの防衛線突破はなお可能だが残り時間は少ないと米当局者は言う
有料会員限定
あなたにおすすめ