米政府とサウジアラビアは両国のエネルギー転換に必要な金属をアフリカで確保するための協議を行っている。協議に詳しい複数の関係者によると、米国は中国が電気自動車(EV)のサプライチェーン(供給網)を牛耳るのを抑えようとしており、サウジは世界の鉱山権益150億ドルの購入を目指している。両国が何らかの合意に至れば、サウジは、EVやノートパソコン、スマートフォン用の充電式リチウムイオン電池に加工されるコバルトやリチウムなどの金属を巡る世界的な競争で中国への追い上げを目指す米国を後押しする可能性がある。中国企業は世界のコバルト供給量の4分の3を精製し、世界のリチウム電子の約70%を生産しているため、欧米諸国は中国への依存を懸念している。