中国の習近平国家主席は過去10年間、同国経済に対する共産党と自身の決定権を強めてきた。その権力集中が今、深刻な景気減速への対応を遅らせる原因になっている。日常的な経済問題に対処する当局者はここ何カ月か会議を重ね、景気見通し悪化にどう対処するかを議論している。切迫感は徐々に増しているという。この問題をよく知る複数の関係者はそう話す。ただ関係者によると、より大胆な措置が必要だとの中国の有力エコノミストらの助言にもかかわらず、中国当局の幹部は大規模な景気刺激策を打ち出したり、重要な政策変更に踏み切ったりすることができずにいる。経済に関する意思決定は習氏が主導権を握るようになり、当局者にはそれを行う十分な権限がないためだ。