民主党が2019年、ウクライナの大統領との電話会談を巡り、当時のドナルド・トランプ大統領を弾劾訴追した後、われわれは「下院は弾劾の基準を緩和し、より多くの弾劾が行われる可能性を高めた」と記した。実際そうなっている。ケビン・マッカーシー下院議長は12日、共和党がジョー・バイデン大統領の弾劾訴追に向けた調査を開始すると述べた。同議長は議会内で、「職権乱用や捜査妨害、汚職の疑いがある」と話し、「下院によるさらなる調査が正当化される。だからこそ、私は今日、ジョー・バイデン大統領の弾劾訴追に向けた正式な調査に着手するよう下院委員会に指示している」と語った。調査の開始は弾劾すべきかという投票ではなく、両者には非常に大きな違いがある。正式に調査が始まることで、バイデン一族と怪しげな外国企業のビジネス上のつながりを促進する上で大統領が果たした役割について調査するための下院の召喚状は、より大きな法的拘束力を持つことになる。三つの委員会がビジネス上の関係を調査しており、利益誘導の証拠に加えて、2020年の大統領選挙運動までさかのぼりバイデン氏が自身の役割を隠蔽(いんぺい)した証拠も明らかになっている。
【社説】米大統領の弾劾訴追、新たな形の問責か
下院による調査に正当性はあるが、バイデン氏の罷免には高いハードルが必要
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