中国経済はデフレを危機一髪で回避したようだ。今のところは。15日に発表された8月の主な経済データは、厳しかった6月と7月からの持ち直しをはっきりと示唆するものだった。だが、不振が長引く住宅部門にはそれほど心強いニュースはなく、中・小規模都市で価格下落が加速した。一方、小売売上高の伸びは7月の前年同月比2.5%から4.6%に加速。失業率はわずかに低下した。政府はここ数週間で融資を促す施策を相次ぎ打ち出した。2回目の住宅ローン利用の条件が緩和されたほか、14日には銀行の預金準備率が大幅に引き下げられた。こうした措置により、消費者物価の下落が長期化して1990年代の日本のように物価下落と極端な買い控えのスパイラルに陥る可能性は後退する。
中国、結局はデフレ回避か
ただし力強い成長回復を見込むべき理由はまだほとんどない
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