石油由来の合成繊維であるポリエステルは、われわれのワードローブにおける精製糖のようなものだ。安価だが評判はあまりかんばしくなく、伸縮自在のレギンスから4000ドル(約59万円)のジャケットに至るまでほぼあらゆるものに使われている。ファッション・繊維業界の気候変動問題に取り組む非営利団体(NPO)テキスタイル・エクスチェンジによると、2021年に衣服に使われたポリエステルは推定3400万トン。最もよく使用された衣料品素材ということになる。一方で、ポリエステルは究極のリサイクル可能な繊維かもしれない。現在リサイクルされているポリエステル衣料品はごくわずかだが、この繊維は「素晴らしい可逆性のポリマー」だと、ポリエステル再生を手掛けるオランダの新興企業キュア・テクノロジーの化学技術者で最高商業責任者のヨッセ・クンスト氏は指摘。つまり古いポリエステルが新品同様になりうるということだ。
ポリエステル、究極の再生可能な繊維かも
「ケミカルリサイクル」が突破口になる可能性
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