全国の新卒学生が移住入社する岐阜の企業、Webと採用で地域ナンバーワン企業を生む

──本社は岐阜ですが、川口社長のご出身地ではないそうですね。

川口 はい、私は大学まで福岡にいまして、卒業後は東京の会社でWebコンサルティングや人材紹介などの仕事をしてきました。11年前、長女の誕生を機に、妻の実家がある岐阜にIターンし、岐阜で会社を立ち上げることにしたのです。前職では地方企業との仕事が多かったのですが、地方ではまだまだWebの活用が進んでいないと感じていました。Web制作会社も、Webの奥にある戦略まで支援する会社が少ない。そこで「地方×Web」を軸にしようと考えました。

──どんな事業を行っているのですか?

全国の新卒学生が移住入社する岐阜の企業、Webと採用で地域ナンバーワン企業を生む代表取締役・川口聡氏。1983年生まれ。福岡県久留米市出身。大学卒業まで福岡在住。卒業後、6年半にわたり会社勤めをし、人材系コンサル、ECコンサル会社の事業責任者を経験。2012年、岐阜市にIターン移住。フリーランスのWebコンサルとして独立。13年、29歳でリーピーを設立。

川口 地域ナンバーワンを目指している企業の支援をしています。お客さまは当初は岐阜だけでしたが、現在は全国にいて、10年間で累計1000社に達しました。

──大きく成長されていますね。お客さまを獲得できた秘訣は?

川口 地域ナンバーワンになるためには「売り上げを上げること」と「売り上げ増に伴い採用を増やすこと」の2軸が必要です。その両面で地方の事情に合った支援が支持につながったと考えています。

──具体的にどんなことを?

川口 まず売り上げ向上支援では、Web制作から入ることが多いです。お客さまの注文通りに作るだけでなく、要望を聞きながらターゲットやコンセプトなどをこちらでまとめてご提案します。一般にWeb制作会社は更新作業で継続的に稼ごうとしますが、弊社では更新作業の9割以上をお客さまの方で簡単に更新できるシステムを自社開発し、構築しています。余計なコストがかからないので、投資対効果が上がります。さらに上げるために用意しているのが、「リープ・プロジェクト」。アクセス分析に基づくサイト改修、ブログ執筆などを請け負うサービスです。地方企業では運用担当者を専属で置く余裕がないので、代行しようというわけです。

 加えてブランディング支援も行います。3日間のワークショップを実施し、お客さまと共にブランディングをまとめます。これらをすべてお任せいただくことで持続的に売り上げが上がるのです。