ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）のエバン・ゲルシコビッチ記者（31）がロシアで収監されている問題を巡り、モスクワの裁判所は裁判前勾留に対する不服申し立てを退けた。裁判所のウェブサイトで明らかになった。同裁判所は手続き上の不備を却下の理由に挙げたが、その性質について説明せず、どの部分に不備があったかも明らかにしていない。ゲルシコビッチ氏の弁護団のコメントは今のところ得られていない。WSJを発行するダウ・ジョーンズの広報担当者は、コメントはないとしている。米国籍のゲルシコビッチ氏は3月29日、ロシアを取材で訪れていた際に連邦保安局（FSB）にスパイ容疑で拘束された。同氏はロシア外務省から記者として働く許可を得ていた。本人、WSJ、米政府はいずれもスパイ容疑を断固として否定している。