ニューヨーク市は今週、国連総会のために世界各国から集まった要人や政府関係者であふれかえっている。ジョー・バイデン米大統領も19日に国連総会に顔を出し、年に1度の一般討論演説を行った。誰もがあえてしたくない質問は、「なぜなのか」というものだ。国連総会では数限りない言葉が語られたが、何か成し遂げられるものはあるだろうか。ならず者国家と勢力圏の多極化に特徴付けられた世界秩序が顕在化しつつある中で、国連は今後、何らかの貢献を果たし得るのか。ロシアとフランスの大統領、中国の国家主席と英国の首相は、姿さえ見せなかった。イランのエブラヒム・ライシ大統領は出席し、米国の背信行為について講演した。イランは国連への敬意を示すため、ライシ氏の訪米前夜に、国連で最も経験がある核査察官を追放した。国連は北朝鮮に関しても無力だ。同国は安全保障理事会の決議と制裁を無視して、核開発を進めている。
【社説】失われつつある国連の存在意義
国際秩序の崩壊を裏付けるニューヨークの国連総会
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