米連邦準備制度理事会(FRB)は20日、主要政策金利を22年ぶりの高水準に据え置くことを決定した。ただインフレ対策へ年内にあと1回利上げする用意があることも示唆した。19、20の両日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)の閉幕後に発表した金利見通しによると、経済活動が予想より好調な状況を踏まえて、FRB当局者の大半は来年まで足元の金利水準を維持する必要があるとみている。FRBは2022年3月にゼロ金利政策を解除して利上げを開始。前回7月のFOMCではフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25~5.5%に引き上げていた。FRBは6月にも利上げを見送っており、金利据え置きは今年2回目。ジェローム・パウエルFRB議長は、利上げの効果が経済に行き渡るには1年以上かかり得ることから、利上げペースを落とせば金利上昇への経済の反応を観察する時間が増えると語っていた。