半導体の高速化、裏で支える知られざる企業アプライド・マテリアルズのシリコンバレーにある研究開発施設のクリーンルーム

 テック企業がより高速で高性能なコンピューターを生み出し続けている裏側で、原子レベルの大きな変化が起きている。

 性能の向上は何十年もの間、主にマイクロチップの個々の部品を小さくすることによって達成されてきた(ムーアの法則)。だが今は、材料科学の成果であることが多くなっている。材料科学の進化はここ数十年で最も速まっている。米サンタクララに本社を置く半導体製造装置大手アプライド・マテリアルズは、米半導体大手インテルより1年早い1967年に創業された、この分野の最大手だ。

 こうした変化は起きるべくして起きている。チップメーカー各社は、チップ上の素子をどれだけ小さくできるかという厳しい限界に直面している。中には、原子何個分、というサイズのものもある。