職場の中でどうも自分らしく生きていけない――。そう感じている人が増えているように思います。
成果主義や上司のパワハラで追い込まれ、心や体を壊してしまったという人だけでなく、ただ現状にひたすら耐えている人、壊れたふりをして自分を守ろうとする人、仕事や職場に期待が持てず毎日を適当にやり過ごしている人、自分を認めて欲しくて勝手な行動をとる人、タコツボに隠れて不正を犯してしまう人・・・・・・。
こうした人たちは、何も自分からそうなりたくてなったわけではないと思います。気がつくと自分らしくない自分になっているのに、それを止められない。耐えたり、主張したり、逃げたりする中で、どうにか自分を保とうとしている人たちです。
あなたの部下や同僚で、同じように苦しんでいる人がいたら、あなたはその人とどう向き合えばよいのでしょうか。ミドル・マネジャーとして、こうした部下をつくらないために、何に気をつければよいのでしょうか。
「職場の中でうまくやっていけない、潰れそうだ」と感じている人たちに、何が自分を追い込んでしまうのか、追い込むものとどう向き合えば良いのか、自分らしくない自分になってしまうのを食い止めるためにどんな自分作りをすればよいのかを考える手助けがしたくて 『潰れない生き方』(ベスト新書)という本を書きました。
今回はこうした追い込まれてしまう人たちについて、一緒に考えてみて欲しいと思います。あなた自身が人を追い込む存在にならないために、逆にあなた自身も自分を追い込んで自分を潰さないように、「自分の問題」として考えてみて欲しいと思います。
見て欲しい! 認めて欲しい!
これが「扱いにくい部下」のホンネ
上司の側からすると、「どうも扱いにくい部下が増えている」と感じているのではないでしょうか。
「自分はちゃんとやっている」とばかりに自己アピールを繰り返したり、逆に素直だけれども自分からは何もしようとせず、目立たないように振る舞っている部下がいたり。