誰もが一度は英単語をたくさん暗記した経験があるだろう。しかし「たくさん覚えても、全く話せるようにならなかった」と答える人が大多数だ。そんな多くの英語学習者から絶賛の声を集める本が『話す力が身につく5分間英単語』だ。1トピック5分の英単語トレーニングで、実践的なスピーキング力やリスニング力を向上させることができる。著者は、英字新聞編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
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「欲望」という意味の6つの名詞――それぞれの単語のニュアンスの違い
「欲望」という意味で使う名詞をセットで押さえよう。
（1）desire
「欲望」という意味で幅広く使われる語。「～を（強く）望む」という動詞としても用いる。
（2）hunger/（3）appetite/（4）thirst
それぞれ「飢え」「食欲」「のどの渇き」という意味だが、転じて飲食物以外の欲求や欲望に対しても使われる。
（5）greed
「必要以上のものを求める強欲さ」というニュアンスがある語。形容詞形はgreedy（強欲な）。
（6）lust
特に性的な欲求や権力欲などに対して用いることが多い語。
“for”と結びつく
これらの語はdesire for ～のように、後ろにforをつなげて「～を求める欲望」という形で用いることが多い。
forが使われる理由は、call for help（助けを求める）、be desperate for attention（注目を浴びたがっている）のように、for自体に「～を求める」というニュアンスがあるため、これらの名詞と相性が良いからだと考えておこう。
（1）desire の例文
Michael didn’t even try to hide his desire for money and power.
マイケルは富や権力への欲望を隠そうともしなかった
He certainly has no desire for fame.
彼には名声を得たいという欲求が本当にない
◆ 「（欲求を）抱く」はhaveの他、feelも使われる
He expressed a firm desire to go back to his country.
彼は国に帰りたいという確固たる願望を表明した
◆ desire to do ～で「～したいという欲望・欲求」
I was seized with a sudden desire to laugh aloud.
私は声を出して笑いたい突然の欲求に襲われた
I wish I had enough money to satisfy all my desires.
自分の全ての欲望を満たすのに十分なお金があればなあ
Their plan had the desired effect.
彼らの計画は期待通りの効果をあげた
◆ desired effectは「期待通りの効果、望ましい効果」
（2）hunger の例文
The journalist was motivated by a hunger for truth.
そのジャーナリストは真実を求める欲求に突き動かされていた
（3）appetite の例文
An uncontrolled appetite for money will always lead us to destruction.
富への抑えきれない欲望は、必ず私たちを破滅へと導く
（4）thirst の例文
A continuous thirst for knowledge is critical in building a successful career.
途切れることのない知識欲は、仕事での成功において非常に重要だ
（5）greed の例文
That man is driven by greed for fame.
あの男は名誉欲にかられている
The only way to be content in life is to make sure your needs don’t become greed.
人生に満足する唯一の方法は、あなたのニーズが強欲に変わらないようにすることだ
（6）lust の例文
The guy is clearly blinded by his lust for power.
あいつは明らかに、権力欲で目がくらんでいる
You’re just using me to satisfy your lust. Is that all I mean to you?
あなたは性欲を満たすために私を利用しているだけじゃない。私はあなたにとってその程度の存在なの？
□ be seized with/by ～ （感情など）～にかられる、襲われる
□ motivate（動）～に動機を与える、～を突き動かす
□ continuous（形）絶え間ない、途切れることのない
□ content（形）満足している
（本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。）
英語力は「知ってる単語の数」ではなく「使える単語の数」で決まる
『5分間英単語』は「英単語を使えるようになる」ということに特化した単語集です。
単語を使いこなす力が身につけば、英語の表現力が飛躍的に高まり、その結果スピーキングやライティングのスキルが大きく伸びます。
また、単語の使い方に精通することで英語の理解力も高まるので、リーディングやリスニングのスキルが伸びるのはもちろん、TOEIC®や英検®などの資格試験にも効果を発揮します。
そして何より、自分の英語に自信が持てるようになります。
『話す力が身につく 5分間英単語』（高橋敏之・著）
「使える単語」が増えるにつれて、英語力は飛躍的に伸びる
本書では、単に意味の暗記だけでは対応できない語句を深く理解して身につけることができ、最終的に「英語が使える」状態になっていきます。
本書を仕上げる頃には英語力の伸びをはっきり実感できるようになり、見える世界が変わってくるはずです。
私自身、学習用英字新聞の編集長を10年以上務める過程で数千万語に及ぶ英語を読んできて（趣味の読書も含む）、さらに仕事柄多くの学習者の方とも接してきました。
そうした経験から、特に注意が必要な語や、マスターすると英語の表現力・理解力が大きく高まるような語を優先的に選んでいます。そのため、本書で学習した方々が飛躍的な伸びを実感していただけると確信しています。
「付録の音声」を聞きながら、1回5分のトレーニングを始めよう！
付録の音声を聞きながら「1日に2ユニットずつ」を目安に進めていくと、100日間で完成する構成になっています。目次に取り組んだ日付を書き込めるので活用してください。
1ユニット当たりの学習時間は5分程度ですから、仕事や勉学で忙しい方でも取り組みやすいはずです。
できれば「起床後の10分」など、1日の中で、本書で学習する時間を決めておくのが、長続きするコツです。また、10ユニット終えるごとに「Review Exercise」で知識を確認してください。
100日間、本気でボキャブラリー学習に取り組んで、「一生もの」の英語力を手に入れましょう。
