マイクロチップが熱い。文字通りの意味でだ。詰め込まれる機能やパワーの増加に伴い、半導体チップが必要とするエネルギーは増え、その結果、以前にも増して多くの熱を発するようになっている。熱はわれわれが使用するコンピューターなどの機器の性能を制限する。そこでシリコンバレーはその克服に向けて意外な素材に注目している。大小さまざまなチップメーカーが、合成ダイヤモンドや超高純度ガラス、あるいは最近ようやくその特性を検証するのに十分な量が合成されるようになった無名の材料を使って実験をしている。熱はエンジニアにとって古くからある問題だ。トーマス・エジソンが初の実用的な電球を発明できたのは、電球がすぐに燃え尽きてしまうのを防げたことが大きかった。従来のガソリンエンジンは故障を防ぐためにオイルと冷却剤が必要だ。また、原子炉はメルトダウン(炉心溶融)を避けるために冷却しなければならないことはよく知られている。
世界最大のダイヤモンド、世界最速チップのカギに
電子機器の発熱に対処するため、さまざまな素材に挑むエンジニアたち
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