「あの人なんであんなことを言ってきたんだろう」「この仕事、終わらなかったらどうしよう……」など、寝ようとするといろいろな考えが頭の中にわいてしまって眠れないことはないだろうか。そんな、早く眠りたいのに、グルグル思考が止まらない人におすすめなのが、『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。多数の著作を持つ人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏の本作では、心理学的なアプローチによって、働きすぎている意識をストップし、読むだけで眠くなるメソッドを多数紹介。「2ページ読んだだけで眠れた」「ストレスが消えた」「自己肯定感が高まった」などの感想が多数寄せられている本書。今回は発売を記念して、本書から特別に一部抜粋、再編集して「眠くなる方法」を紹介する。(構成/照宮遼子)
唱えるだけで眠くなる? 不思議な「暗示の言葉」
眠ろうとすると、日中起きた出来事をグルグル考えてしまって眠れなくなる。
そんなときに、眠くなる音楽を聴くよりもおすすめなのが、「グルグル思考が止まる暗示」を頭の中で唱えることだ。
ついごちゃごちゃ考えてしまう人は、働きすぎの意識をいったんストップさせよう。
ここで紹介する一見不思議な暗示は、たとえ今どんなに不安や不満を抱えていても、頭の中で唱えるだけで、不快な感情を消してくれる。
今回は、つい人目を気にし過ぎてしまう人が、ぐっすり眠れるようになる暗示フレーズを紹介する。
「私が変なことを言ったせいで、あの人は不快になったのではないか?」
「自分の言ったことが相手に誤解されているのではないか?」と思うことはないだろうか。
人にどう思われているかを気にしてしまう人は、言葉を発するときに慎重になりすぎて、相手に自分の気持ちが伝わらず、ストレスが脳にたまりやすい。
すると、ますます自分の気持ちが言葉にならず、相手に伝わらなくなる。
「あの人にどう思われたのだろう」と気になってしかたないときは、頭の中で「私と波長の合う人は必ずいる」と唱えてみよう。
このフレーズは、どんなことを言ったとしても相手にちゃんと伝わる無敵のフレーズで、「相手の気持ちではなく、自分の口から出てくる言葉を信じればいいんだ!」という不思議な気持ちにさせてくれる。
フレーズを唱えれば唱えるほど、脳のストレスがどんどん解消されて、穏やかな眠りへと誘われていくのだ。
「誤解されてるのでは」と思うと不安で眠れない…
ある女性は、誰かと話したあとに、「私の言ったことが相手に誤解されているのではないか?」と考えすぎてしまい、心地いい睡眠が取れなくなっていた。
助けになればと思ってアドバイスしたことでも、相手から「マウントを取っている」と誤解されているような気がしてしまう。
そう考え始めると、なかなか寝つけない。
そして、せっかく眠れても、人間関係で苦しんでいる夢を見てしまい、起きたときに気分がすぐれないという。
だから、よけいに「話すときに気をつけなければ」と思って慎重になるが、慎重になればなるほど、相手に自分の気持ちが伝わらず、そのことを考えて眠れなくなるという悪循環をくり返していた。
唱えるだけで、不思議なくらい気分がスッキリ
カウンセラーから「私と波長の合う人は必ずいる」というフレーズを教えてもらった女性は、「こんなフレーズを唱えても、現実は何も変わらない」と思っていた。
しかし、「私と波長の合う人なんているわけがないじゃない!」と自分でツッコミを入れているうちに、自分ほど他人の気持ちに気を遣っている人はいないことに気づいた。
そして、唱え続けるうちに、「気遣いしている人って私だけじゃないよな」と思い始め、いつの間にか眠りの世界に入っていた。
いつもだったら「私の言ったことは誤解されたかも」と考え続けて眠れなくなったり、悪夢を見たりしていたのが、フレーズを唱えるといつの間にか眠っていて、目が覚めてみると、いつもよりスッキリとしていたのだ。
眠れるようになるだけでなく、心にも変化が
女性は暗示フレーズを唱えるうちに、「表面的には自分の思いが伝わらなくても、無意識では伝わっている」と思えるようになり、どんな人とも緊張せずに気楽に話せるようになったという。
自分の中からわいてきた言葉をストレートに相手に伝えたほうが、周りの人から誤解されない。
そう気づいた女性は、人間関係で悩まなくなり、フレーズを唱えるだけで深い眠りへと誘われていくようになったのだ。
(*本稿は『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』より一部抜粋、再編集したものです)
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♦︎『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』では、日頃から感じている不安やストレスを消して、ぐっすり眠る方法を紹介しています。