写真:すき焼き用国産和牛各地の名産である肉や魚、農産物、工芸品などがお得に手に入るふるさと納税だが「落とし穴」も… Photo:PIXTA

今年もふるさと納税の注目度が高まる季節を迎えている。寄付した金額を税金から控除できる上に、各地の名産が返礼品として手に入るお得な制度だが、ちょっとした思い込みや勘違いで「落とし穴」にはまるケースも少なくない。絶対知っておいてほしい「落とし穴」について解説する。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)

ふるさと納税はお得だが
勘違いで「落とし穴」にはまる

 今年も「ふるさと納税」の駆け込み寄付の時期がやって来た。ボーナスの金額の見当がおおよそついたところで、所得税・住民税の控除枠を使い切ろうと年末の締め切りに向けて一気に手続きをする人が多い。

 ふるさと納税は、自分が応援したい自治体に寄付をすると、寄付した額のうち2000円を超える部分について、所得税や住民税の控除が受けられるという制度だ。所得により控除を受けられる上限は決まっており、寄付のお礼としてその土地の名産品などをもらえる特典がある。

 総務省の発表によると、2022年度のふるさと納税の受入額は約9654億円で前年度の約1.2倍に膨らんだ。受入件数も前年度から約1.2倍となる過去最高の約5184万件に達した。15年前の制度開始から右肩上がりに毎年件数が増え続けている。多くの人が利用する制度に成長したのだが、思い込みや勘違いから「落とし穴」にはまってしまうケースも少なくない。

 今回はこの時期だからこそ気を付けたい、ふるさと納税の「落とし穴」について取り上げる。意外と多くの人が気付かずにやってしまう「ふるさと納税のやり過ぎで損」を、ぜひ防いでほしい。