バフェット氏Photo:Kevin Dietsch/gettyimages

 日本株が33年ぶりの高値圏で推移している。原動力の一つは、企業業績改善やコーポレートガバナンス(企業統治)改革をきっかけとする海外からの資金流入だ。

 もう一つの原動力は、オマハの賢人が道しるべとして落としたパンくずだ。米投資会社バークシャー・ハサウェイを率いるウォーレン・バフェット氏は近年、日本株に積極投資してきたが、それをさらに推進しようとしているのかもしれない。

 日経平均株価は20日、バブル崩壊前の1990年3月以来の高値をつけた。年初来では28%上昇し、世界でも有数の値上がり率を記録している。これに対し米S&P500種株価指数の上昇率は18%だ。円相場が11%下落したため、ドル建てではまだ米国株に若干劣っている。それでもドル建てで約14%のリターンを上げている日本市場は、他の多くの主要市場よりもはるかに好調だ。とりわけ中国との差は鮮明で、MSCI中国指数は年初来で9%下落している。