ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシコビッチ記者がロシアで収監されている問題を巡り、モスクワの裁判所は28日、同氏の勾留延長を認める判断を下した。延長は3度目。ゲルシコビッチ氏は3月にスパイ容疑で拘束されたが、同氏やWSJ、そして米政府は断固として容疑を否定している。ロシアの裁判所は8月、裁判を控えたゲルシコビッチ氏が11月30日まで勾留されることを求めた連邦保安局(FSB)の申し立てを認めていた。28日の判断を受け、ゲルシコビッチ氏の勾留期間は少なくとも1月30日まで延長される。WSJは声明で、「エバンが受けている告発は断じて虚偽の内容であり、彼の勾留が続いていることは、自由社会の礎である報道の自由に対する傲慢(ごうまん)かつ非道な攻撃だ」とした。在モスクワ米大使館も、ゲルシコビッチ氏の勾留延長が認められたことを批判している。