多様な衣料品を手頃な価格で提供するシーインは多くの支持を集めているPHOTO: ADRIENNE GRUNWALD FOR THE WALL STREET JOURNAL
中国のファストファッション小売り大手シーイン（Shein）は、ヒップなデザインを次々に繰り出して世界を席巻している。それでも同社は、その驚異的な成長が利益拡大にもつながることを投資家に示す必要がある。
2021年に中国から本社を移転し、現在はシンガポールに拠点を置くシーインが、米国で新規株式公開（IPO）を申請した。上場は来年になる可能性がある。5月に実施した資金調達ラウンドでは、企業価値が660億ドル（約9兆7400億円）と評価された。IPOではおそらくこれ以上の評価額を目指すだろう。スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ（H&M）の270億ドルを大きく上回り、「ザラ」などを展開するスペインのインディテックスの1270億ドルを下回る水準だ。
多様な衣料品を手頃な価格で提供するシーインは、特に若い世代から支持されている。昨年の売上高は230億ドルとH&Mを抜き、ファストファッションの筆頭格であるザラに迫った。
