電気自動車(EV)対ハイブリッド車(HV)の論争は1年前に決着がついたように見えた。だがイーロン・マスク氏が描くEVの将来像は現在、活力を取り戻したトヨタ自動車のHV計画の挑戦を改めて受けている。
テスラの最高経営責任者(CEO)を務めるマスク氏は世界の自動車を電動化したいと考え、2030年までに年間販売台数でトヨタを上回り、販売世界一の自動車メーカーになることを目指している。この目標にはまだほど遠いが、マスク氏は米国内では一定の成功を収め、少数の車種から成るテスラ車のラインアップは、既に販売台数でトヨタの最も売れ行きの良い車種の幾つかを上回っている。
だが米国でのEV販売の伸び鈍化により、マスク氏の賭けは試練を迎えている。一方、HVは今年、購入者が急増している。これはトヨタと同社の高級車ブランド「レクサス」の新製品の成功が一因だ。