米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が鳴り物入りで始めたテクノロジーへの賭けは最近うまくいっていない。皮肉にも、それが投資家向けにたやすく得点稼ぎができる理由の一つになっている。GMは29日に100億ドル(約1兆4700億円)規模の「加速的自社株買い」を明らかにした。それを発表する前の時価総額がわずか400億ドルの同社にとっては、大規模な措置だ。約68億ドル(全体の約17%)相当の株式が即座に消却され、残りは今後1年間で消却される。それにより、アナリストが予想するGMの来年の1株利益は約20%増加することになる。GMの株価は29日の市場で9%超上昇して引けた。大規模な自社株買いの背景には、もともと強固なバランスシートに加え、好調なキャッシュ創出がある。GMは29日、今年の営業キャッシュフローの見通しを引き上げた一方、設備投資額の見通しを引き下げた。この二つを加味した2023年のフリーキャッシュフロー見通しは、38%増の110億ドルと前回示したレンジの中間値となった。
米GM 100億ドルの謝罪
大規模な自社株買いの裏側で将来のテクノロジーが犠牲に
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