WeWorkの創業者で元CEOのアダム・ニューマン氏
WeWorkの創業者で元CEOのアダム・ニューマン氏 Photo by Michael Kovac/Getty Images for WeWork

セクハラやパワハラが横行する劣悪な労働環境について数々のメディアに暴露され、ビジネスの世界では2019年に大きな話題となった米WeWork。同年9月には予定していた新規株式公開の延期を発表。不正会計などが発覚し、創業者でCEOのアダム・ニューマン氏は投資家からの圧力を受け辞任に追い込まれた。

「世界の大統領になる」、「永遠に生きる」、「世界初の1兆長者になる」──数々の“迷言”を残してきたニューマン氏。米アップルが提供する動画配信サービスの「Apple TV+」では、そんな同氏の隆盛と転落を描くテレビドラマシリーズを制作する予定だ。配信開始予定日は現時点では名言されていない。

アップルの発表によると、ニューマン氏役を演じるのは「スーサイド・スクワッド」のジョーカー役などで知られるジャレッド・レト氏。ニューマン氏の妻で共同創業者のレベッカ氏を演じるのは「レ・ミゼラブル」などに出演するアン・ハサウェイ氏だ。両氏は作品のエグゼクティブ・プロデューサーも務める。

ドラマのタイトルは「WeCrashed」。ストーリーはWeWorkを題材とした人気ポッドキャストの「WeCrashed: The Rise and Fall of WeWork」をベースにしている。アップルはドラマの内容について「世界で最も価値のあるスタートアップの1つであるWeWorkの、貪欲な上昇と必然的な下降、そして混沌とした愛ですべてを可能にしたナルシシストたちを追う作品です」と説明している。

スタートアップに関する映像作品は年々増えてきている。2019年には“史上最悪の詐欺スタートアップ”と呼ばれることもあるTheranosの大失敗を描いたドキュメンタリー「The Inventor: Out for Blood in Silicon Valley」が大きな話題となった。Theranosは「一滴の血液から数多くの病気の検査ができるテクノロジーを開発した」として急成長。約977億円を調達したが、その実態は大掛かりな詐欺だった。