米テスラの「サイバートラック」は、財務面ではプラスにならない。ならばブランド面に多大なメリットをもたらさなければ困るだろう。テスラは予定より2年遅れとなる現地時間11月30日午後、テキサス州オースティンでついにピックアップトラック第1号の出荷を開始。約4年前に「モデルY」を発売して以来の新製品が金銭面でも始動した。だが、少なくとも2024年にはテスラがサイバートラックで稼げないことはすでに分かっている。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は10月、キャッシュフローに大きく貢献するところまで生産台数を増やすには1年半かかるかもしれないと語っていた。生産台数の引き上げが難しいことはよく知られている。それが実現したとしても、サイバートラックはモデルYのような世界的ベストセラーにはならないだろう。テスラは生産がフル稼働に達する2025年の世界販売台数が最大25万台になると予想。ジェイトー(JATO)ダイナミクスのデータによると、現在の月次動向が続けば、テスラは今年中に欧州だけで同数のモデルYを出荷することになる。
テスラのサイバートラック、ブランド力には貢献か
高価で量産も難しいニッチ商品だが、ファンには好まれる可能性
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