「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。「10年間苦しんできた慢性痛から解放された」「脊柱管狭窄症の痛みが和らぎ、手術を回避できた!」「7年間不眠症に悩まされてきたが、久しぶりにぐっすり眠れた」「健康的にダイエットできた」など、多くの声が寄せられています。
現在、国内・海外で約15,000名が実践。鍼灸、整体、ヨガを構成した動きで、痛み、コリ、冷え、疲労、不眠、便秘、不定愁訴を解消します。
今回、3分以内で痛みや不調を解決するワークを集めた『すぐできる自力整体』が発売。症状別の「悩み解決ワーク」のほか、じっくりほぐして骨盤調整もできる「4つのコース(動画つき)」を収録。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。
本書より一部を抜粋・編集し、その中身を紹介しましょう。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)
肩コリ、首コリもスッキリ。手軽にできる血流改善法
手先や足先の冷えが気になるこの季節。とくに手先の冷えは、腕や肩まわりの血行不良のサイン。肩コリ、首コリ、四十肩・五十肩、頭痛(後頭部・側頭部)が出やすくなります。寒い季節こそ手軽にできる血流改善法を知っていると便利です。
「自力整体」では、東洋医学の経絡(けいらく)治療の考えのもと、血流を改善、コリや痛みを取りのぞいていきます。「経絡」とは、「気」を流す12本の筋道。血管やリンパの流れに沿っているといわれています。たとえば肩コリ・首コリなら、手先から腕、肩を通る「経絡」を刺激して、血行不良やリンパの滞りを改善。つらい症状が出た場所を直接もんだりするより効果的です。
今回は、『すぐできる自力整体』の中から、経絡を刺激して、肩コリ・首コリを和らげるワークを紹介しましょう。
「タオル一本」で肩コリ・首コリを和らげる「首ほぐし」のワーク
このワークは、タオルを使って、手先から腕、肩を通る経絡「小腸経」「三焦経」をのばし、血流やリンパの滞りを解消。首の緊張をゆるめ、コリや痛みを和らげます。
ほかにも、四十肩、五十肩、ひじの痛み、頭痛(後頭部・側頭部)、中耳炎、耳鳴り、腱鞘炎の緩和にも役立ちます。
※「タオル」または「手ぬぐい」を用意しましょう。
画像を見ながらおこなうとわかりやすいでしょう(※画像は『すぐできる自力整体』より)。
◎「首ほぐし」のワーク(※この記事の「画像」をご参照ください)
*動作はゆっくり、時間はご自身のペースでおこないましょう
【手順1】
◆背中側でタオルの両端を持ち、右手で引き上げる。ふ~っと深呼吸
※左手にタオルを巻きつけるとやりやすい
※右手は左腕の限界まで引き上げる(ムリはしないように)
※感じよう:左腕と肩甲骨への刺激を感じる
【手順2】
◆タオルを右肩に引っ掛け、頭を右へゆっくり倒し左首をのばす。左腕は脱力。ふ~っと深呼吸
※感じよう:左肩を下げて、首・肩ののびを感じる
【手順3】
◆反対側も同様におこなう ※硬い側は長めにおこなう
※『すぐできる自力整体』では、この他にも、整体プロの技法を使って、コリや痛み、ゆがみを解消するワークを多数掲載しています(★35分の動画も収録)。
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約15,000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。
監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約15,000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗