米ホワイトハウス奪還を期し、選挙運動を繰り広げるドナルド・トランプ前大統領は、共和党を何十年間も特徴づけてきた「小さな政府」と地方自治の原則を徐々に脇に追いやろうとしている。トランプ氏は自らの執行権を行使し、学校のカリキュラムに影響を与えるほか、医師らがトランスジェンダーの若者に医学的介入を行うのを阻止したり、警察署に厳格な犯罪防止策を導入するよう圧力をかけたりする計画を立てている。従来はいずれも州や地方自治体の当局が主導権を握っていた分野だ。同氏は政府が後ろ盾となった「反ウォーク(woke)」大学を設立し(woke=社会的不公正や差別に対して高い意識を持つこと)、「愛国的価値観を支持する」教師を認定する国家資格機関を創設し、連邦政府の土地に「自由都市」を建設する、と主張している。また自身の批判者を調査し、処罰するために政府の力を結集することも約束している。
「第2次トランプ政権」が狙う政府介入拡大
「反ウォーク」大学や「自由都市」建設計画、小さな政府とは正反対
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