今年は中国にとって転換点となり経済が回復に向かうはずだった。しかし結果はその逆だった。  今となっては思い出すのも難しいが、2023年の初めには、中国の見通しはこれ以上ないほど明るかった。その理由の一つは、中国指導部が恐ろしい人的代償を支払ってまで、22年末にかけてゼロコロナ政策という絆創膏(ばんそうこう)を剥がして成長軌道に戻ろうとしたことにある。  それが23年半ばになると、予測が外れた理由の解明を急ぐ人ばかりになっていた。