気候変動問題を背景に改めて原子力発電所に注目が集まる中、化石燃料使用と石油・ガス輸入の削減に取り組む中国が、民生用原子力技術の分野で先陣を切った。中国は6日、最新の原子炉2基を備えた発電所が山東省で商業運転を開始し、世界で初めて新世代の原子力発電技術を実用化したと発表した。同発電所が使用する第4世代の原子炉は、より安全で燃料効率が高いとされており、国際コンソーシアムはこれまでにこうした原子炉を6種類承認。中国は全種類の建設を目指している。中国は新たな原子炉を実現させたことで、「原子力技術の研究開発において他国をリードした」。ロンドンの業界団体、世界原子力協会の中国担当責任者フランソワ・モラン氏はこう話す。西側諸国による第4世代原発の稼働は2030年代前半とみられている。
中国、次世代原発で先行 気候変動対策で脚光
国産技術9割超、安全性と効率が高いとされる
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