ロシア北西部の農村地域で8月上旬、大量殺人事件が発生し、警察が現場に出動した。数時間前に放火された2軒の家の焼け跡から、地元住民6人の傷だらけの焼死体が発見された。この虐殺のニュースは、フィンランドとの国境まで車で3時間の場所にある人口1200人のデレビヤノエ村を震撼（しんかん）させた。最も衝撃的だったのは、2人の容疑者のうちの1人が、ウクライナで戦うために重犯罪刑務所から釈放された累犯者だったことだ。イゴール・ソフォノフ容疑者（37）は、ロシアの戦争努力を補強するために創設された囚人部隊「ストームZ」に加わるまで、20年間にわたり刑務所に出たり入ったりを繰り返していた。彼やその他の囚人たちは、6カ月の契約期間を生き延びることができれば、秘密の大統領恩赦プログラムを通じて自由の身になることを約束されていた。