米医療保険大手シグナは同業のヒューマナとの合併を断念した。合併が実現すれば、米医療保険業界に約1400億ドル規模の巨大企業が誕生するはずだったが、株主が難色を示したためだ。事情に詳しい複数の関係者によると、両社は価格など金銭面の条件で折り合わなかった。シグナは目先、より小規模なボルトオン型買収(既存業務の強化・拡充を目的とする買収)に注力している。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は先月末、シグナとヒューマナが年末までに合併する方向で協議していると報じた。その時点では合併の仕組みは分からなかったが、関係者によれば、シグナは現金と株式を組み合わせた(株式部分が多くを占める)取引でヒューマナを買収する予定だったことが判明した。