米中の気候変動協議を決定づける重要なラウンドは終了した。だがジョン・ケリー米大統領特使(気候変動問題担当)には仕事が残っていた。中国の車列が空港近くのダブルツリーホテルに向けて出発すると、同氏は中国の気候変動問題担当特使、解振華氏と一緒に車に飛び乗った。2人は古くからの知り合いだ。米中関係が冷え込んだ時期にも、両氏は連絡を取り合っていた。彼らは今、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で最終交渉を後押ししている。外交の舞台で25年間活躍する両氏の「共演」は、恐らくこれが最後となるだろう。今年に入って脳卒中を起こした解氏は間もなく引退する。COP28の会期中に80歳を迎えるケリー氏はまだ引退しないと話すものの、長年のパートナーを失うことになる。
米中の気候変動交渉人、COP28が最後の「共演」
ケリー氏と解氏、キャリア終盤に長年の絆で合意を後押し
有料会員限定
あなたにおすすめ