電気自動車(EV)は高価で、しかも「航続距離不安」がある。遠くまで走れないのではないか、稼働中の充電器が見つからないのではないか、という懸念を購入希望者は抱く。今年のEV販売台数は伸び悩んでいる。現在搭載する電池は、乗客を平均約200~400マイル(約320~640キロメートル)しか運べない。だがEV購入者を増やす秘策の一つが、実は「航続距離を減らす」ことだったらどうか。自動車メーカーはこれまで航続距離の長い大型車載電池を開発することで、航続距離の不安を解消しようとしてきた。だがそうした電池は充電時間が長く、重量があるうえ、製造コストが高い。米新興EV企業ルーシッド・グループのピーター・ローリンソン最高経営責任者(CEO)は、1回の充電で500マイル以上走行できるEVを販売している。高級セダン型EV「ルーシッド・エア」は価格が約7万5000ドル(約1090万円)からだ。米環境保護局(EPA)によると、米国で入手可能なEVの中で最も航続距離が長い。
EV、次に来るのは「電池小型化」の波
「航続距離不安」を逆手に取った未来のクルマ、ルーシッドCEOが語る
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