米百貨店大手メーシーズが投資家グループから買収提案を受けたことで、小売業の価値の多くは不動産にあるという旧来の説が息を吹き返した。メーシーズの株価は11日に急伸した。投資会社アークハウス・マネジメントと資産運用会社ブリゲード・キャピタル・マネジメントが1日、メーシーズに58億ドル(約8450億円)相当の買収案を提示したとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じたためだ。未保有株を1株21ドルで買い取る内容で、これは前日終値を約32%上回る水準となる。メーシーズ株は20.77ドルでその日の取引を終え、1日で時価総額が9億2600万ドル余り増えた。アークハウスは不動産投資が専門で、過去にはオフィススペース開発会社コロンビア・プロパティー・トラストや集合住宅管理会社プリファード・アパートメント・コミュニティーズに買収を持ち掛けている。一方、ブリゲードは小売業に力を入れており、投資先には米JCペニーやシアーズ、ニーマン・マーカスなどの百貨店が含まれる。
米メーシーズ、価値あるのは小売り事業か不動産か
アナリストはメーシーズが所有する不動産の価値を60億ドルと試算
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