ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

アップルが警戒する「ギャラクシーS4」の逆襲

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第237回】 2013年3月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
3

ユーザーの生活に密着した
“伴侶”のようなデバイスに

 こうして見てみると、ギャラクシーS4の機能は実に多彩だ。あまりに盛りだくさんで、使い切れるかどうかがわからないほどである。だが、重要なのはさまざまなシーンで利用されることを前提にしていることだ。仕事で、家のリビングルームで、運転中に、ジョギング中に、あるいは買い物や旅先でと、どこまでもギャラクシーS4が役に立つシナリオを描き出している。この点では、ただの機能の充実を図ったのではなく、サムスンがユーザーの生活に密着した伴侶となるようなデバイスを目指したことがよくわかるのだ。

 サムスンはこのギャラクシーS4によって、他にも多くあるアンドロイドOSのスマートフォンの中でもダントツに特徴のある製品を生み出したと言えるし、もっと大きなポイントは、ホームエンタテインメントシステムのビジネス拡大や健康産業進出への足がかりを得たとも思われることだ。その点では、アップルとのデバイスの正面競争から足先を別のところへ向け、新しい領域を開拓したようにも見えるのである。

previous page
3
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

ビジネスモデルの破壊者たち

シュンペーターの創造的破壊を地で行く世界の革新企業の最新動向と未来戦略を、シリコンバレー在住のジャーナリストがつぶさに分析します。

「ビジネスモデルの破壊者たち」

⇒バックナンバー一覧