「人から嫌われるのは怖いですか?」
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)
「人から嫌われるのが怖い」
「他人に嫌われていないかと不安になって仕方がありません。どうすれば人に嫌われなくなりますか?」
という悩みをよく聞きます。
たしかに、人に嫌われることは怖いかもしれません。
しかし、実は、嫌われないように生きることは、じつはとても苦痛を伴うのです。
その理由について述べましょう。
しなくもいい気遣いは必要?
嫌われないようにするためには、人との関わりを少なくする必要があります。
そして、他人の価値観に合わせて自分を出さないように生きるしかありません。
ですが、そんな生き方をしていると、「しなくてもいい気遣い」をしたり、「より一層のガマン」が必要になってきます。
そんな生き方をしていくことは、果たして本当にあなたにとって良い生き方なのでしょうか?
ほんの少しの妥協
ちょっと人生を振り返ってみるといいかもしれません。
その上で、やっぱりもう少しだけ人に嫌われたくないと考えているのなら、あなた自身を客観的にみるようにして、ほんの少し生き方を妥協してみる必要があります。
話すのが少し苦手でもほんのちょっと勇気を出して話しかけてみましょう。
あるいは、服装や趣味、興味のあることをほんの少し周りに寄せるような配慮をしてみるのです。
あくまで「ほんの少し」です。それ以上やりすぎると、嫌われないでおく努力が大変になってきますからね。
(本稿は、『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』より一部を抜粋・編集したものです)
精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医。
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。