2022年と23年の2年間は、金融政策とマクロ経済において最も重要な2年間として長く記憶されるだろう。こうした展開を予想していたエコノミストはほぼいないはずだ。この2年間を象徴するのは、米連邦準備制度理事会(FRB)による前例のない積極的な金融引き締めだった。FRBがゼロ近辺から引き上げ始めた政策金利は、今年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)後の時点で5.25~5.50%となっている。FRBは2022年~23年の11会合で利上げし、23年夏に利上げを休止した。通常は政策金利を0.25%刻みで動かすが、今回の引き締めサイクルでは極めて大幅な0.75%の利上げを4回、0.50%の利上げを2回実施した。 これがいかに異例なことかは、経済に関する知識が少しあれば分かるはずだ。