2023年は自動車業界で働く労働者をはじめ、俳優や作家、宅配ドライバー、大学院生助手、教師、バリスタ、医療従事者など、全米各地でさまざまな労働者によるストライキが急増した年となった。23年1~10月の間にストライキに参加した労働者の数は、前年同時期の4倍近くに上った(コーネル-ILR レーバーアクション・トラッカー調べ)。これまで何年も賃金・手当で譲歩を余儀なくされ、数十年にわたり組合員の数が減少してきた労働組合にとって、今年のストライキとそれによって得られた新協約は朗報となるかもしれない。しかし、そのような結果は決して保証されたものではない。自動車業界で働く労働者に何が起こったのか――なぜこれまで苦闘してきたのか、そしてなぜ2023年はこれほど違ったのか――を分析すれば、それが見えてくる。