これまでのやり方を続けると
かつてのような高収入は得られない

もちろん、AIは万能なわけではありませんから、すべての専門職のすべての業務を代替することはないでしょう。

特に人間的なコミュニケーションが求められる場合は、AIが代替するのは難しい面もあります。医者など人命に関わる分野がAIにすべて置き換わることもないでしょう。

ただし、専門職の人たちが、これまでと同じような仕事だけをしていたら、かつてのような高収入を得ることが難しくなる可能性は大きい。

また、新しいテクノロジーにしっかりと精通し、仕事のやり方を変えることで、生産性を劇的にあげることができるようにもなります。

テクノロジーを使いこなす力

最新情報をキャッチしたり、情報を分析して回答したりするような仕事は、人よりもAIのほうが得意ですから、そうしたテクノロジーが得意なことを理解し、使いこなす力が専門職に求められる時代になっていきます。

インターネットの登場によって辞書を作る会社や調査会社のビジネスが脅かされたのと同じことが、クラウドやAIによって、さまざまな分野・業界で起きてきます。

テクノロジーをかけ合わせる

必要なことは、技術の進歩を恐れるのではなく、いかに活用するかというマインド。専門職の知見があれば、テクノロジーをかけ合わせることで新たなビジネスを創造できる可能性は十分あります。

実際、医師として働く僕の友人は、日々のルーティンワークが何十年も続くことに絶望し、医療分野でテクノロジーを活用したサービスを提供する会社を立ち上げました。

彼のように、自分の強みを活かしながら、現代のトレンドやテクノロジーを柔軟にとり入れることができれば、明るい未来が拓けていくと思うのです。

※本稿は、『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。