パチンコ、麻雀、女、酒、タバコを欠かさず、ほぼニート状態の父親。それに母親が共依存するという複雑な家庭環境に育った。14歳のとき、父親が自己破産して失踪。貧しい生活を支えた母親は病に倒れ、半身不随に。苦境のなか、独学で大学に合格、奨学金を得た。そして、兄・成田悠輔がくれた本をきっかけに「起業」を志した。話題の書『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険』(ダイヤモンド社)の著者・成田修造は、体当たりで起業家の道を歩むようになる。本書は起業を通じた人生の指南書で、何歳からでも組織に頼らず、副業・独立・起業でビジネスを展開するときに必須の内容。これからは会社員であっても、自分で事業をつくれると強い。その思考法とノウハウを全公開する。
※本稿は、『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【会社員必見】「弁護士になるか」「AIの研究をするか」…どちらか迷っている学生に断言したことPhoto: Adobe Stock

テクノロジーが
専門職の仕事を奪う

大企業に勤めているからといって安泰ではないのと同様、エリートといわれてきた専門職にもリスクがあります。

たとえば、弁護士医者公認会計士など、難関資格を持った専門職は、食いっぱぐれることがないというのも、過去のことになるかもしれません。

法律の疑問を弁護士に相談せずにネットで調べる、税務申告を税理士に任せずfreeeなどのクラウド会計ソフトを使って自分でやるといった形で、専門職に独占されていた仕事をテクノロジーが代替する時代になっています。

法律や税務の相談も
チャットに代替される?

さらにこれからAIの急速な発展によって、専門職の仕事は、どんどん代替されるようになると予測されています。

2022年11月に公開された対話型AI「Chat(チャット)GPT」は、米医師免許試験にほぼ合格できるほどの高い正答率をあげたそうですから、病院の診断がAIに代替される未来はそう遠くないかもしれません。

将来的には、法律や税務などの相談がチャットで簡単にできる時代も訪れそうです。

人間の知能を大きく超える
「スーパーインテリジェンス」(超知能)

CHAT GPTは、グーグルのシニアエンジニアと同等のプログラミング能力を持つそうです。

「○○という事業の提案資料をつくって」と入力すれば、一発でパワーポイントの資料をつくってくれるAIサービスも登場しています。

開発元のOpenAIによれば、人間の知能を大きく超える「スーパーインテリジェンス」(超知能)のAIが生まれる可能性もあり、それは核兵器や合成生物学と同様に規制されるべきだと公表しています。

弁護士になるべきか
AIを研究をするべきか

そのような未来を日本の若者は敏感に感じとっています。

先日、「弁護士になるべきか、AIを研究する仕事をすべきか、迷っている」という10代の若者からの相談を受けました。

ひと昔前であれば、この問いの答えは難しかったと思いますが、僕は「AIの研究者になるべきだ」とすぐに答えました。