数々の芸人を見てきてわかった共通点
NSC(お笑い養成所)で授業をしていても同じ現象が起こります。たとえば、ネタ見せのときに「制限時間を守りなさい」と言っているのに長いネタをやる生徒がいます。ひとつのこだわりなのかもしれません。
しかし、ネタ時間をこちらが制限するのはイジワルなのではなく、番組のオーディションやコンテストなど、軒並み時間にシビアだからです。極端な話、時間をオーバーしただけで失格ということもあり得ます。ですから、ルールの範囲内で面白いことを極めてほしいのです。
それにもかかわらず、オーバーしてしまう生徒はいつも同じで、不服そうな顔をします。非常にもったいないでしょう。
逆に、伸びていく生徒は本来は嬉しくもない時間制限の意図を理解し、「何個ボケを入れられるか」「どこに大笑いを持ってくるか」など、ルールのなかで自分の目標を設定できるのです。
その差は歴然でしょう。
繰り返しになりますが、やりたくない仕事やめんどくさい制限のなかにこそ、自分が成長できるヒントがあります。それを見つけられるかどうかは自分次第ですので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。